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不妊治療について先生にインタビュー

オーダーメイド治療

醍醐渡辺クリニック院長渡辺浩彦先生の画像
醍醐渡辺クリニック
院長 渡辺 浩彦先生
http://www.d-w-c.jp/

不妊症には様々な原因があります。
また治療技術の向上により、患者さまの治療に対する希望もより強くなってきています。
今回は、患者さま個人に合わせたオーダーメード治療を行っている京都市の醍醐渡辺クリニックの院長先生にお話をお伺いしました。

醍醐渡辺クリニックでのオーダーメイド治療の特徴を
教えてください。

当院で主に工夫しているものは排卵誘発法ですね。
精子ももちろん大事なのですが、卵の質に影響するようなホルモンの異常とかをチェックして、必要があれば補正をおこないなるべく良い卵をとる努力をしています。
体外受精のときはさらに、お一人お一人の卵の成長やホルモンの数値をグラフにして管理しています。
それによってその方に一番適した採卵日を決めたりしています。
このグラフはとても頼りになっていて、10年以上続けています。

男性不妊で何か工夫されていることはありますか。

精子は数が少ない人でも、卵子に比べれば数が多いのでその中でもより良いものを選べるようにしています。
精子は作られてから日が浅い方が良い精子と言われています。
作られてから日がたった精子は遺伝情報が入ったDNAが切断されていたりして、受精しなかったり、受精しても細胞分裂が止まったり、妊娠しても流産したりすることがあります。

DNAに傷がない精子を選んで受精させるんですね。

受精卵の管理においてはどんなことが大切なのでしょうか。

今日本に体外受精ができる施設は600程あるといわれています。
どの施設にも受精卵を管理する「培養器」が置いてあります。
人の受精卵って酸素に弱いんですね。もちろん大気中の20パーセントの酸素なんていうのはだめで、基本的に培養器の中は低酸素の混合ガスが充満していて受精卵の培養環境を一定に保っています。
培養器の中には受精卵の入ったシャレーが並んでいるのですが、卵の観察や、どなたかお一人の胚移植のためにシャレーを取り出したりするのに、培養機の扉を開けることがあります。
そうすると培養器の中に大気が混ざり、他の方の受精卵がダメージを受けたりと悪影響を及ぼす可能性もあります。

当院では人の受精卵専用の培養装置を使っています。
密閉できるボトルで分離されていて、基本的に一つのボトルにお一人分の受精卵しかいれないというやり方でやっています。
他の方の卵の観察や胚移植のために扉を開け閉めすることもないので、培養環境はとても良くなりましたし、そうすることで受精卵の取り違えの防止にも役に立っています。
当院に限らず、お一人に一つの培養装置を設けているクリニックは近頃増えてきました。

オーダーメイドの治療をされていく中で変化したことはありますか。

当院では体外受精をS62年からおこなっているのですが、
2001年頃からは卵の成長グラフを書いたり、お一人一つの培養装置を取り入れており、こういった細かいところの改良をしてから治療成績が向上してきました。
先代の院長(父親なのですが)は新しいもの好きで、「損得抜きで良いものは取り入れていこう!」という考え方だったもので、私自身もそれを受け継いでいると思います。
なので今後も新しい改良を取り入れて、時代によって変化していく患者さまの様々な要望に応えていけるクリニックでありたいと思っています。またそれが大切だと思っています。

医療や治療の面以外で大切にされていることはありますか。

患者さまに安心して頂き信頼して頂けるような工夫が大事ではないでしょうか。
不妊治療はストレスがたまることが多いですから、そのストレスをほぐしてあげるとかね。
臨床心理士さん達が私たちドクターとは違った立場から患者さまをサポートするという環境づくりも大切だと思います。
また、患者さまへの詳しい説明を心がけたり、県外や国外など遠方から来られる患者さまには時間の考慮をしたり、治療以外の面でのお話を聞く時間をとったりもしています。
お姑さんからのプレッシャーとか、旦那さんの協力を得られないとか悩んでいる方は本当に多いんですよ。

外国からも患者さまが来られるということですが、 日本で治療するメリットなどはあるのでしょうか。

そうですね、まず先進国の中で比較すると治療費が格段に安いです。
移動費と治療費を合わせても日本で治療する方が安い場合もよくあります。
また外国と日本では治療へのスタンスも違うと思います。
やはり日本のドクターや培養士は器用ですし、技術も高いです。
旦那さんの転勤などで海外にいらっしゃる方も多いと思いますが、思い切って日本で治療されてみても良いかもしれません。

治療技術が向上していく中で、患者さまの治療へのニーズが変わったと感じられますか。

やはり患者さまの期待は大きくなってきています。
体外受精がない頃は患者さまのうち3割が妊娠すれば良い、4割が妊娠すればトップレベルといった状態でしたが、現在は患者さまのうち8〜9割くらいの方が何らかの方法で妊娠をされるので、妊娠に対する患者さまの期待はどんどん大きくなってきています。

しかし、どうしても妊娠に至らない方もいることは事実です。
どこまで治療するのか、いつまで続けるのか、ゴールを決めることはどうしても必要になってくると思います。
ご夫婦でよく話し合うことが本当に大切ですね。

また患者さまがよく勉強をされているので、治療方法に対して「こうしたい」という希望を持たれる方が多くなってきていますね。
たくさんの情報の中から本当に正しい情報をキャッチして頂きたいと思います。
そのためにも通院されているクリニックのドクターと良く相談をし、ご夫婦で話し合って治療方針を決めていかれることをおすすめします。
クリニック、ご夫婦の二者でしっかり手をつないで、同じ方向を見て妊娠、出産に臨んでいきたいと思っています。

不妊治療を続けていく中でご主人が奥さまにしてあげられることはありますか。

気晴らしにお二人でどこかに行かれるとか、よく会話をされることですね。
治療方針を決めるという点でもそうですが、やはり治療に集中しすぎるとストレスがたまって、まいってしまうので、気分転換も大切です。
また不妊治療はご夫婦お二人で臨んで頂きたいと思うので、お二人が仲良くされていることが大切だと思います。

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